台湾サブカル探訪

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共犯結構【北山湖紀事本末】 台湾インディーズ名盤

このブログで一番最初に取り上げた共犯結構Accomplices、今年8月に1st Album『北山湖紀事本末』を発売したので、再び取り上げようと思います。

とにかくもう、名盤です。

共犯結構1st Album『北山湖紀事本末』

共犯結構の簡単な略歴を書くと、The Deposers罷黜者のGuitarだった詹秉諺と、花朵綻飯Blossoming RiceのVocal&Guitar張皓鈞とBass范秉松、さらにDrumの鄧文昊の四人で2015年6月に結成、2017年7月に1st EPを発売、その後精力的に活動を続け、今回の1st Albumの発売に至りました。

 

The Deposers罷黜者 この時のボーカルが今の無妄合作社郭力瑋です。

花朵綻飯 Blossoming Rice 

1st EP(2016年)

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で、肝心の『北山湖紀事本末』はコチラ

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1.序 
2.一席之地
3.滿地紅
4.東亞大笨蛋
5.健康捐
6.判官
7.沖縄
8.殺死異郷人
9.牛馬精神
10.不良教育
11.北山湖

捨て曲ミドルテンポの曲無し、最初から最後まで妥協なし怒涛の11曲25分!
サウンドは全体を通してMinor調の進行で、The ExploitedKilling TimeのようなOld Schoolな80's HardCoreを基調にOi Punkに通じるシンガロングスタイルのキャッチーなコーラスが加わり、要所要所でメタリックで技巧的なギターが絡みつき、激しさ一辺倒では出せない厚みも感じる。
更に、社会への不満や怒り、國民黨民進黨への直接的な批判や皮肉を歌詞に載せて叫ぶ姿勢は、90年代以降の青春や友情を歌った生温いポップパンクを捻り潰すような勢いがあり、これが本来の精神性を含めたパンクのあるべき姿であり、これこそパンクだ!と感動を受けました。

日本では新宿のBASEと高円寺の素人の乱で購入が可能ですので、気になった方は購入してみてください。

recordshopbase.com


私個人的には、中華圏で他の追随を許さないパンク・アルバムの金字塔を打ち立てたのではないか、と感じており、日本のパンクス達にも何とか彼らを知ってもらえないかと思い、8月には彼らの来日ライブを企画しました。コレ

f:id:shindou_tw:20181104182951j:plain協力して頂いた中野MOON STEP、松本哉さん、対バン各位、本当にありがとうございました。ありがたいことにライブ自体も好評で、このつながりで来年はKAPPUNKなどの大型のイベントにも出演できると良いんだけどね、、


ただ、10月28日のライブをもってBassの范秉松(通称:滾滾)が脱退してしまいました。
彼は、私が台湾に来て右も左も分からないころから愁城周辺で仲良くしてくれたナイスガイ、今回の脱退は非常に残念ですが、彼自身別にやりたいことがあるみたいだし、共犯結構も新しいBASSで活動を続けていくので、今後も応援していこうと思います。